若年性一側聾・高度感音難聴
若年者の一側の耳に高度感音難聴が認められることがあり、多くは4、5歳から10歳までに見つかります。
対側が正常なので成長には問題がなく、不自由が認められず発見が遅れることがあります。発達や学習で問題を示すことは少なく、思春期以降にめまいや反対側の変動性難聴を生じることがあり、遅発性内リンパ水腫と考えられています。
一側性の場合補聴器装用は不要ですが、対側に中等度~高度の難聴を認める場合は補聴器を使用して残聴能力を利用して訓練を行います。
また、外耳道閉鎖症では骨導補聴器を用います。
難聴は進行することがある為に COR や ABR により定期的に聴力測定を行って、急速に難聴が悪化した場合は突発性難聴に準じて治療を行います。
高度難聴で残念ながら補聴器の装用効果がほとんど見られ無い場合には人工内耳を考慮することになります。
おみみの検査の方法
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目で見てかくにん
鼓膜を直接観察致します。鼓膜の色はどうでしょう、腫脹はないか、混濁や発赤、充血はないか、またはお水が溜まっていたり、あぶくが透けて見えていたり、肉芽(かさぶたをはいだ時のモコモコした組織)が無いか、陥凹していたり、内側の壁に癒着していないか、穿孔(穴)がないか、、等鼓膜の状況を確認するのです。。 -
大きくしてかくにん
鼓膜の状態や、鼓膜の内側のお部屋の状態を顕微鏡でみて確認します。また、針状鏡といって、針ほどの細さの特殊な内視鏡を使用して確認することがあります。 -
こまくの動きをかくにん
お耳の穴に栓をした状態をとした上で、機械で鼓膜に気圧を加えたり、引いたりして鼓膜の動き具合を調べます。正常では鼓膜の内側も外側も空気ですので、同じ圧力の状態となっております。鼓膜はその名の通り”膜”ですので、押したり、引いたりすると鼓膜が良く動きます。しかしながら、鼓膜の内側のお部屋の中に水が溜まっていたり、鼻のすすりすぎから、鼓膜の内側のお部屋が陰圧になっていると、鼓膜の動き方が変わってきます。この、鼓膜の動き方をグラフにして表して確認いたします。 (鼓膜の内側のお部屋のの圧力を調整してくれる耳と鼻の間にあるの管の機能が悪くなると鼓膜の動きが悪くなり始めます。) -
聞こえ方のかくにん
通常我々は音がした場合には、密度波となった振動音を鼓膜が受け取り、その振動を鼓膜の内側のお部屋にある小さな3つの骨が、内耳というセンサー部分まで増幅しつつ伝えて、この機械振動が内耳にて電気信号として変換されて脳へ送送られて、最終的に音として知覚されます。この経路のいずれかに問題が生じると聞こえの能力が下がります。 聞こえを確認するためには、自覚的な検査と他覚的な検査があります。乳児であれば、生下時に新生児スクリーニングを受けることが多いと思いますが、OAEという検査を行ったり、ABRやASSRといった刺激に対しての脳波を測定加算して、反応の有無を検知する事によって聴力を調べることが可能です。幼児となると、おもちゃを利用して聞こえの検査を行ったり、5歳以上となると成人と同じ聴力検査が可能となります。