補聴器

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突発性難聴心因性難聴補聴器人工内耳

補聴器

 子どもでは中枢性の聴覚障害がなく、装用効果が期待される場合には補聴器の適応が有ると考えられています。
 
 また、補聴器の効果については個人差があり、
100dB以上の重度難聴でも読唇を併用し補聴器を使用できる場合もあり、130dB を超える極重度の難聴でも早期から補聴器を活用し訓練することで人工内耳装用後の聴覚機能の発達に有利に働くため、乳幼児の場合には難聴が重度であっても補聴器の適応があると考えられています。
 特に
重度知的障害児の場合でも補聴器の装用指導を続けることによって効果を期待できるとされています。

補聴器の種類

 乳幼児が装用する補聴器には骨導型、耳掛型、箱型.箱型の本体部分を耳掛型補聴器で置き換えたベビー型があります。耳掛型と箱型には標準型(最大出力音圧のピーク値が140dB未満のもの)と高度難聴用(同じく140デシベル以上のもの)の2種類があり、身体障害者福祉法にて聴覚障害での手帳所持者で6級から4級の場合には標準型が、3級から2級の子供には高度難聴用が交付されています。

 補聴器型の選択に確定した基準はなく、難聴の程度やオージオグラムの型、年齢や知的障害・発達障害の有無、期待される効果等を総合的に判断して決定されています。

 特に乳児及び歩行不能な発達遅滞児では、補聴器本体を運動時に問題とならない場所(肩など)に取り付けることが可能となるベビー型が使用されます。歩行可能な幼児では耳掛型か箱型が勧められます。
 箱型の短所としてはコードのため活動制限があることで、胸元に補聴器を付けると自分の声が聞きやすくなるために、発声を促すために有利です。
 耳掛型は音を耳元で拾うため自分の声は聞きにくいのですが、両耳で装用した場合には音源方向の同定も可能となるために反応が敏感となり、コミュケーションに有益となります。箱形と異なりコードが無いために、紛失しやすくなり、工夫が必要となります。

 補聴器を使用する場合、分解能や方向感覚を補いやすいため両耳装用が勧められますが、補聴器装用によって聴力の悪化が疑われる場合に片耳のみ装用を行い聴力保存を図ることが行われます。その他、難聴が中等度以上で、かつ左右差が著しい場合には良聴耳に装用することもあり、児童が両耳装用を嫌う場合にも片耳装用から開始となります。

 聾学校や家庭ではループを設置して補聴器のテレホンコイルにて音声信号を受信する事が可能でありループ式補聴装置といいます。長所はループ設置室内であればマイクロホンを使用した送信者の声を一様に受信できる点です。
 
FM ワイヤレス補聴器はFM電波で音声信号を送信したものを受信する補聴器で、通常学級で学ぶ難聴児に活用されることがあります。身体障害者手帳があれば交付を受けられますが、難聴が高度な児童に対しては効果に限界があります。

装用指導

 ハウリングを防止して固定を良くするためにイヤーモールドを作成します。イヤーモールドの型取りは外耳道等に異常の無いことを確認してから印象材を注入して行います。
 箱型補聴器の場合は本体が胸元に固定できるような装用バンドを作ると有益です。

難聴程度の把握と補聴器調整

 乳幼児の聴力検査にはABR,ASSRが普及していますが、補聴器装用指導には聴性行動反応聴力検査(BOA)や条件詮索反射聴力検査(COR)、ピープショウテスト、遊戯聴力検査などの幼児用検査が必要となります。乳幼児に補聴器を両耳または片耳に装用させてピープショウテストかCORで閾値を測定し、補聴器装用していない場合と比較して評価し出力調整を行い、聴力検査結果を参考にしつつ微調整を繰り返して適切と思われるレベルを探っていくことになります。

 また、聴能効果を評価する上では発達を評価することも大切であり、様々な尺度を使用し評価します。特に重度脳障害児や知的障害児では発達が緩慢であり、補聴器装用の効果は表れにくいのですが、長期装用することがコミニケーションに有効とされています。

 補聴器装用の為に難聴が増悪することがあり、徐々に進行する場合と急激に悪化する場合があるため、定期的に聴力を確認し、突発的に生じた場合には速やかに発見し、投薬を開始する必要があります。

聴能訓練と言語指導

 聴能は学習により発達するため、早期訓練が重要です。発達には難聴の程度や型、知的障害の有無、性格、刺激内容等が関係しますが日常生活で音を聞く機会を多く作ってあげることが重要で、積極的に耳を傾けることが必要となり、日常の様々な場面で音の存在を教え、音を聞く習慣を育てて行きます。
 言語についても、
物に名前のあることを気づかせ、指示行動や質問行動によって、発達を促して行きます。
 コミニュケーションを円滑にして情緒を安定させるためにジェスチャーや手話の使用を併用することも行われます。


おみみの検査の方法

  1. 目で見てかくにん

     鼓膜を直接観察致します。鼓膜の色はどうでしょう、腫脹はないか、混濁や発赤、充血はないか、またはお水が溜まっていたり、あぶくが透けて見えていたり、肉芽(かさぶたをはいだ時のモコモコした組織)が無いか、陥凹していたり、内側の壁に癒着していないか、穿孔(穴)がないか、、等鼓膜の状況を確認するのです。。
  2. 大きくしてかくにん

     鼓膜の状態や、鼓膜の内側のお部屋の状態を顕微鏡でみて確認します。また、針状鏡といって、針ほどの細さの特殊な内視鏡を使用して確認することがあります。
  3. こまくの動きをかくにん

     お耳の穴に栓をした状態をとした上で、機械で鼓膜に気圧を加えたり、引いたりして鼓膜の動き具合を調べます。正常では鼓膜の内側も外側も空気ですので、同じ圧力の状態となっております。鼓膜はその名の通り”膜”ですので、押したり、引いたりすると鼓膜が良く動きます。しかしながら、鼓膜の内側のお部屋の中に水が溜まっていたり、鼻のすすりすぎから、鼓膜の内側のお部屋が陰圧になっていると、鼓膜の動き方が変わってきます。この、鼓膜の動き方をグラフにして表して確認いたします。 (鼓膜の内側のお部屋のの圧力を調整してくれる耳と鼻の間にあるの管の機能が悪くなると鼓膜の動きが悪くなり始めます。)
  4. 聞こえ方のかくにん

     通常我々は音がした場合には、密度波となった振動音を鼓膜が受け取り、その振動を鼓膜の内側のお部屋にある小さな3つの骨が、内耳というセンサー部分まで増幅しつつ伝えて、この機械振動が内耳にて電気信号として変換されて脳へ送送られて、最終的に音として知覚されます。この経路のいずれかに問題が生じると聞こえの能力が下がります。       聞こえを確認するためには、自覚的な検査と他覚的な検査があります。乳児であれば、生下時に新生児スクリーニングを受けることが多いと思いますが、OAEという検査を行ったり、ABRやASSRといった刺激に対しての脳波を測定加算して、反応の有無を検知する事によって聴力を調べることが可能です。幼児となると、おもちゃを利用して聞こえの検査を行ったり、5歳以上となると成人と同じ聴力検査が可能となります。
(このHPは小田原市JR鴨宮駅、ダイナシティウエスト北側駐車場に面したゆげ耳鼻咽喉科の”子供の病気と耳鼻咽喉科”についてのサテライトHPです。)