無呼吸の病態

無呼吸の病態無呼吸の診断 無呼吸の治療

 睡眠時無呼吸の病態

 睡眠時無呼吸の臨床症状は睡眠中の呼吸停止と激しいいびきであり、10秒~100秒以上の呼吸停止を頻回に様々な形で生じ、努力性呼吸が伴います。

 閉塞型の場合、気道閉塞時の口・鼻呼吸はほとんど無くなりますが、呼吸をしようと努力するため、胸・腹部の振動は認められます。
 血中酸素濃度低下により覚醒が生じ、蘇生呼吸が再開し気導狭窄部が振動することでいびきが生じ、多くは呼吸再開時に体位変換や体動を認めます。



 無呼吸の発生機序としては、患児本来の下顎が小さい、口蓋弓・軟口蓋が低い、扁桃肥大が著明といった上気道狭窄の状態を背景として、睡眠時の上気道を構成する骨格筋の弛緩による本来の換気スペースの狭小化、併せて軟口蓋・舌根の筋緊張低下と重力作用からの後方沈下による咽頭腔の狭小化によって、換気が妨げられて呼吸運動障害が起こるとされます。
 
 睡眠時に無呼吸が生じることで血中酸素濃度低下・血中二酸化炭素濃度上昇が生じて覚醒し、上気導閉塞の解放→再度睡眠、というサイクルが生じることになります。このサイクルが睡眠中に何回も繰り返されることとなります。

 一晩に数百回も睡眠が分割されることで深睡眠やレム睡眠の減少が生じて日中傾眠傾向などの症状が現れます。


 睡眠時無呼吸によって生じる低酸素血症が長期的に持続して認められる場合、循環器系に大きな影響を与える事があり、高血圧や肺高血圧症、その他様々な不整脈の原因となります。特に小児の場合には肺動脈圧が上昇し、肺性心を生じることもあります。


 小児では上気道狭窄が強くなると陥凹呼吸が著明となり夜間のチアノーゼを認めることがあり、側臥位やうずくまり姿勢にて寝るることも多く、その他夜間の体動や夜泣き、不機嫌、頭痛や夜尿といった症状も認められます。

 口蓋扁桃肥大を認める場合は呼吸症状と一緒に摂食・構音について確認。固形物がする必要があり、食べにくい場合や食事に時間がかかる、言語不明瞭や、発育遅滞を認めることもあります。 


むこきゅうのけんさ方法

  1. 目で見てかくにん
     口腔・鼻腔・咽頭などの状態を確認します。扁桃肥大がないかアレルギー性鼻炎が疑われないか、顎の大きさは小さくないか、アデノイド顔貌の有無や、胸郭変形を含め、確認致します。

  2. 触ってかくにん
     喉頭を含め、頸部全域に腫脹があるのか、喉頭周囲・頸部のリンパ節の状態がどうか、喉頭の挙上・下降のタイミングに問題が無いか、、等を確認致します。

  3. くだを入れてかくにん
     お鼻から管を入れて、舌根部や咽頭・喉頭の各部位の状態とその動きを確認することがあります。その他腫瘍性病変等の有無を確認致します。

  4. 画像でかくにん
     頭頸部X撮影を行う場合があり、CTやMRIといった首を輪切りにして内部の変化を確認する機械を使用して問題が無いかどうかを調べる事があります。

  5. 呼吸と換気の状況をかくにん
     終夜睡眠ポリグラフ検査といって脳波・心電図・口と鼻の気流・胸部腹部運動などの様々なモニターを装着して眠りの深さ時間、無呼吸・低呼吸の有無、脈拍等をを確認することがありますが、全ての患児を調べることは困難であり、成人用簡易モニターやパルスオキシメーターの自動解析により確認します。

  6. 動画でかくにん
     睡眠中の動画撮影は学会でも高い有用性が報告されており、簡便で有用です。スマホや携帯でいびきをビデオ撮影してご持参下さい。口呼吸や無呼吸の状態などを確認させて頂きます。

  7. その他のかくにん方法
     アレルギー性疾患の関与が疑われる場合には採血やキットを使用してして原因物質について確認を行います。ウィルス感染やその他の感染症等が疑われる場合にも採血して確認をすることがあります。

(このHPは小田原市JR鴨宮駅、ダイナシティウエスト北側駐車場に面したゆげ耳鼻咽喉科の”子供の病気と耳鼻咽喉科”についてのサテライトHPです。)

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