おくび

炎症性頸部腫瘤急性化膿性リンパ節炎感染性発疹性疾患川崎病猫ひっかき病壊死性リンパ節炎
くびの良性腫瘍くびの悪性腫瘍悪性リンパ腫横紋筋肉腫側頸嚢胞正中頸嚢胞梨状窩瘻





 
おくびのしこりは、子供では非常によくみられます。原因として最も多いのは、リンパ節の腫れによるものです。リンパ節は全身にあり、とくに体の表面では、あご・首筋、わきの下等に集まって認められますが、かぜなどをひいたときに、細菌やウイルスが鼻やのどに感染すると、周囲のリンパ節が関所の様に作用して炎症を生じ、病原物質が全身に広がらないように戦って食い止めようとします。
 この為にリンパ節が腫れて痛くなることがあるのです。その他、様々な腫瘍が生じた場合にも、周囲のリンパ節が腫れることがあります。

 病巣の治療を行い感染が治まれば、腫脹がひくこともありますが、そのまましばらく腫脹だけ残ることもあり、状態は様々ですが、単純に細菌による感染症の場合には、多くは抗生物質を投与し治療を行うとリンパ節は徐々に 縮小していき痛みも消失します。
 
 また、症状が改善しない場合や腫瘍性病変が疑われる場合にはリンパ節自体を摘出して顕微鏡下に確認することも必要に応じて行われています。

 一般に、子どもさんのリンパ節の腫れの原因のほとんどが、おくちやおのど、おくびからの感染により生じたもので、すぐ触ることができるために保護者の皆様が心配されることも多いのですが、多くは適切な治療によってリンパ節は小さくなっていきます。



おくびのけんさ方法

  1. 目で見てかくにん
     外見から腫脹がどの部分にあるのか、両側か片側か、皮膚の発赤腫脹はあるのか等を確認致します。

  2. 触ってかくにん
     腫脹の程度はどのくらいか、硬いかどうか、周囲との癒着はあるのか、表面の性状は、皮膚の状態はどのようなものか等を確認致します。

  3. くだを入れてかくにん
     お鼻から管を入れて、お鼻から食道にかけて明らかな問題が無いかを確認致します。

  4. 超音波でかくにん
      超音波の検査機械を使用して腫脹の性状を確認致します。病変と他の組織の境界面や病変内部の信号、病変を通過した後の信号の状況や石灰化の有無などを確認致します。

  5. 画像でかくにん
     CTやMRIといった、首を輪切りにして内部の変化を確認する機械を使用して問題が無いかどうかを調べます。途中で造影剤といって、血管や血流のよい部分がよく区別出来るようにする注射をして確認する事もあります。

  6. 細胞や組織の状況をかくにん
     
    必要に応じて針を刺して細胞を取ったり、おくびのリンパ節自体を摘出して、顕微鏡下に細胞の状態を確認いたします。また、粘液等を採取してどのような細菌に感染しているのか、またはどのような状態の変化が認められるのかを確認します。

  7. その他のかくにん方法
     アレルギー性疾患の関与が疑われる場合には採血して原因物質について確認を行います。ウィルス感染やその他の感染症等が疑われる場合にも採血して確認をすることがあります。

(このHPは小田原市JR鴨宮駅、ダイナシティウエスト北側駐車場に面したゆげ耳鼻咽喉科の”子供の病気と耳鼻咽喉科”についてのサテライトHPです。)