リズム障害

音声障害言語障害発達の目安器質的音声障害変声障害等心因性発声障害言語発達遅滞構音障害口蓋裂等機能的構音障害麻痺性構音障害鼻声・鼻音症リズム障害失語症

リズム障害

 リズム障害はどもり(吃音)と早口(速話症)に分けられます。

 どもりとは流暢に発語ができない状態で、話そうとすると始まりや途中で構音関連機関に痙攣が起こり、難発と言うことばのつかえや連発と言う繰り返し、または伸長(引き延ばし)が頻発して滑らかにしゃべれなくなります。

 原因は不確定で神経系及び運動器官に器質的変化を認めず機能的疾患とされています。また、精神外傷の既往や遺伝的素因が関係するとされます。

 症状は横隔膜や喉頭・舌の痙攣性運動により生じ、顔面・下肢などの随伴症状も認めることがあります。これらを悩んだり、回避しようとして、心理的に負荷が加わり、動悸や発汗といった事実神経症状を認めることもあります。

 診断はことばを確認することで容易ですが、生理的非流暢性や速話症、精神発達遅滞に伴う言語障害を鑑別する必要があります。特に小児では正常でも多少の非流暢性があり、ことばが急性であることもあります。

 治療は原因が不確定であり、治療法も確立されたものがありません。小児の場合、吃音症状に関する自覚症状の有無によって分類し、自覚症状がない場合には環境調整のみで経過観察を行います。自覚症状のある場合には環境調整に加え、心理学的アプローチや矯正訓練、薬物療法が行われています。





 早口、速話症については、発語意欲と言語運動能力の不均衡のために生じるとされ、機能性構音障害や注意力低下なども原因に関係するとされています。

 症状はことばの話し方が早いことですが、音、語、句に置換・逆転・重複・脱落などが起こり理解ができないことが起こります。構音障害と異なって特定の音に症状が固定されず、正しく発音されることも認められます。また痙攣性の繰り返し等がないことがどもりとは異なる点で、自覚症状を伴いません。

 治療は発語訓練を行いますが、ことばを短く区切り、ゆっくり抑揚と構音に注意しつつ行います。多くの場合、治療にて数週間程度で改善を認めます。

ことばのけんさ方法

  1. おみみ・おはなのかくにん
     おみみおはなに問題がないかを確認致します。

  2. おのどのかくにん
     おくちおのどこうとうに問題がないかを確認致します。

  3. きこえのかくにん
     きこえに問題がないかを確認致します。

  4. はついくをかくにん
     発語面、言語理解面、社会性面、運動面等について各種の発達スケールを使用して発育の確認を行い、年齢相応かどうか比較します。

  5. 音声機能をかくにん
     発声して頂いて、声の高さ・強さ・音色について確認致します。声がれ(嗄声)を認める場合、大まかな嗄声の状態、ガラガラ度合い、息漏れの程度、力のなさや、努力の程度などを確認致します。また、発声の持続時間がどの程度かを確認したり、声帯をストロボ撮影して、声帯振動の規則性や振幅、固定の有無、声帯の粘膜波動の状態や声門の閉鎖状況について確認することがあります。

  6. 言語機能をかくにん
     課題検査を行い音読、模倣、書字、自由発語が可能かを確認して、音の性質を確認致します。音程・つよさ・リズム・流暢性といった韻律や、単音・単語・会話の構音状態についても確認致します。
     障害音を認める場合には母音か子音か、開鼻声等の共鳴障害の有無や、語音省略・置換・ゆがみについて確認し、ことばの速度と感覚的理解力について確認を行います。

  7. その他のかくにん方法
     神経学的諸検査や、発達心理学的検査、内分泌機能検査や環境因子の検査が必要に応じて行われます。また、X線、CT、MRI等の画像検査や、アレルギー検査、ウィルス感染についての確認を行うことがあります。

(このHPは小田原市JR鴨宮駅、ダイナシティウエスト北側駐車場に面したゆげ耳鼻咽喉科の”子供の病気と耳鼻咽喉科”についてのサテライトHPです。)

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