急性鼻炎

急性鼻炎アレルギー性鼻炎肥厚性鼻炎血管運動性鼻炎薬剤性鼻炎鼻閉鼻出血鼻腔異物鼻腔腫瘍小児急性副鼻腔炎眼窩蜂窩織炎上顎洞骨髄炎小児慢性副鼻腔炎副鼻腔外傷鼻副鼻腔腫瘍

鼻炎

罹病期間や有症期間によって急性と慢性に分けられますが、炎症の原因が感染やアレルギーによるものであるのかや鼻中隔弯曲等の形態的異常が伴うかどうかによって経過が異なります。





急性鼻炎

 急性上気道炎の症状として小児では咽頭痛や発熱と共に鼻症状を認めます。ウイルス感染を背景に認め、二次的に細菌感染を起こすこともあります。

 ウイルス感染による広範囲な鼻腔粘膜障害の後、組織からの滲出液として鼻汁が生じ、また、鼻腔腺組織からの分泌液として鼻汁を生じます。乳幼児では鼻をかむことができないため、鼻汁が鼻閉の原因にもなります。

 経過としては多くの場合、くしゃみや水溶性鼻汁に続いて咽頭痛・発熱・咳が生じ、膿性鼻汁に代わり、10日間程度で治癒となります。乳幼児では急性中耳炎を併発することが多く、咽頭炎と後鼻漏が咳や摂食哺乳障害の原因となることもあります。

 鼻腔内の所見としては粘膜腫脹と発赤・多量の鼻汁を認めます。

 全身症状を認めない場合にアレルー性鼻炎との鑑別が重要となりますし、鼻汁が膿粘液性となり
2週間以上に及ぶ時は副鼻腔炎への進展を疑います。

 診察では病歴の確認と鼻腔視診を行いますが、経過が長引く場合に細菌検査も行うことがあります。。

 ウイルス感染によるものでは対症療法が原則となり、鼻汁に対しては抗ヒスタミン薬等の内服を行います。二次的な細菌感染を疑う場合には抗生物質の内服が必要となり、局所処置として鼻汁の吸引除去が有効です。

 特に保育園などの集団生活をするようになると様々な細菌・ウイルスに感染する機会が増えるため頻繁に調子を崩したりします。安定するまではその度に免疫をつけて強い体になっていく時期だと考えることも状況に応じては必要かと思いますが、頻回に鼻炎・発熱を生じる場合には集団生活をしばらく避けるよう指導させていただくこともあります。

おはなのけんさ方法

  1. 目で見てかくにん
     お鼻の粘膜の状態や、鼻水の性状・鼻腔のつまり具合、鼻中隔の状態等、様々な部位の状況を確認致します。

  2. 内視鏡でかくにん
     お鼻の中は奥まで広く、非常に立体的で複雑に入り組んでいますので、外からだけでは分からない部分もあります。お鼻の中に内視鏡を入れて、お鼻の中の様々な部位を確認致します

  3. 細胞や細菌の状況をかくにん
     鼻水そのものや、腫れている部分の細胞や組織を取って、どのような細菌が感染しているのか、またはどのような状態の変化が認められるのかを確認します。

  4. 刺激してかくにん
     匂いの物質を嗅いでみて、匂いを正確に感じることが出来るのか確認します。また、アレルギーの原因物質を使用して刺激を行い、反応が誘発されるのかを確認致します。

  5. その他のかくにん方法
     必要に応じてCTやMRIといった画像検査を行い、アレルギー性疾患が疑われる場合には採血して検査を行うことがあります。

(このHPは小田原市JR鴨宮駅、ダイナシティウエスト北側駐車場に面したゆげ耳鼻咽喉科の”子供の病気と耳鼻咽喉科”についてのサテライトHPです。)