横紋筋肉腫
腫瘍を切除するのみでは再発を認めることが多く、術後の化学療法が必ず必要とされます。放射線照射を併せて行います。
治療開始時にグループ分類と病期、病理組織結果により、リスク群分類が行われています。組織学的には大きく胎児型群と蜂巣型群に分類されますが、蜂巣型は悪性度が高く、予後不良とされています。
横紋筋肉腫では外科的切除は小さい限局性の腫瘍を除くと困難で、形態温存と機能温存を最優先に手術が施行され、併せて放射線照射と化学療法を行います。
化学療法は標準的にはビンクリスチン、アクチノマイシンD、フォスファミドからなるVAC療法を繰り返し施行されます。
放射線照射については骨の成長障害や二次発癌に配慮し、再発を予防するために、照射の時期や量、範囲について手術の程度や組織型を考慮して約40~60Gyが照射されます。
IRSG(The Intergroup Rhabdomyosarcoma Study Group)での臨床試験結果から外科治療ガイドラインや放射線治療ガイドラインが制定されており、5年無病生存率は低リスク群で80-100%、高リスク群で30%未満~50%と報告されています。
おくびのけんさ方法
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目で見てかくにん
外見から腫脹がどの部分にあるのか、両側か片側か、皮膚の発赤腫脹はあるのか等を確認致します。 -
触ってかくにん
腫脹の程度はどのくらいか、硬いかどうか、周囲との癒着はあるのか、表面の性状は、皮膚の状態はどのようなものか等を確認致します。 -
くだを入れてかくにん
お鼻から管を入れて、お鼻から食道にかけて明らかな問題が無いかを確認致します。 -
超音波でかくにん
超音波の検査機械を使用して腫脹の性状を確認致します。病変と他の組織の境界面や病変内部の信号、病変を通過した後の信号の状況や石灰化の有無などを確認致します。 -
画像でかくにん
CTやMRIといった、首を輪切りにして内部の変化を確認する機械を使用して問題が無いかどうかを調べます。途中で造影剤といって、血管や血流のよい部分がよく区別出来るようにする注射をして確認する事もあります。 -
細胞や組織の状況をかくにん
必要に応じて針を刺して細胞を取ったり、おくびのリンパ節自体を摘出して、顕微鏡下に細胞の状態を確認いたします。また、粘液等を採取してどのような細菌に感染しているのか、またはどのような状態の変化が認められるのかを確認します。 -
その他のかくにん方法
アレルギー性疾患の関与が疑われる場合には採血して原因物質について確認を行います。ウィルス感染やその他の感染症等が疑われる場合にも採血して確認をすることがあります。