口蓋扁桃炎
扁桃は陰窩というくぼみにに細菌感染を起こしやすく、原因菌として溶連菌・肺炎球菌・黄色ブドウ球菌があげられます。その他にも、アデノウイルス・インフルエンザウイルス・EBウイルス等が感染の原因となります。
症状として発熱・咽頭痛・頸部リンパ節腫脹・悪寒・嚥下時痛・いびきなどがあり、特に伝染性単核球症では無呼吸が著明となることがあります。
診察では細菌検査や血液検査を行います。咽頭では陰窩に一致して膿栓の付着や偽膜形成を認めるのが特徴です。
急性期の治療としては抗生物質と消炎剤、鎮痛解熱剤を使用しますが、乳幼児で熱性痙攣を生じる場合にはあらかじめフェノバルビタールを併用します。
脱水を予防するためにスープ等ある程度の栄養を含む水分を摂取することを励行いたしますが、経口で水分摂取できなければ補液を行います。また、習慣性の炎症を生じて年に4回以上発熱を反復する場合には口蓋扁桃的手術を考慮します。
おのどのけんさ方法
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目で見てかくにん
おのどの各部位の粘膜の状態を確認します。扁桃表面の性状や咽頭後壁の状態を確認し、発赤や潰瘍、腫瘍等が出来ていないか、確認致します。 -
触ってかくにん
扁桃の膿栓や白苔の付着や出血しやすいのか、膿が出てくるのか等を確認致します。 -
細胞や組織の状況をかくにん
咽頭壁や扁桃そのものや腫れている部分の組織を取って、どのような細菌に感染しているのか、またはどのような状態の変化が認められるのかを確認します。 -
刺激してかくにん
扁桃をマッサージして刺激したり舌・咽頭粘膜の異常部分を刺激してその後の変化等を確認します。 -
その他のかくにん方法
必要に応じてCTやMRIといった画像検査を行うことがあります。また、アレルギー性疾患が疑われる場合には採血して原因物質について確認を行います。ウィルス感染が疑われる場合にも採血して血清中の抗体価を確認することがあります。