耳鼻科で担当し、診察させて頂いているからだの部位は文字通り主として ”みみ・はな・のど” となります。また、実際には "くび" や "えんげ"、"きかん" や "ことば" なども含まれており、”くびから上で眼と脳以外の全て”と言った方が正確かもしれません。
これら耳鼻科の担当する部位と機能というものには、まず生きていくために大切な部分があるということと同時に、より良く生きるということ (“生活の質”) に関係する部分がある点が他の科と比較すると特徴的です。
もう少し具体的に申し上げますと、まず、耳鼻科の担当となる口腔・咽頭・喉頭は運動器官として、食べる(そしゃく・嚥下)、しゃべる(構音・発声)、息をすう・はく(呼吸)という生きていく上で欠くことの出来ない行為に強く関わっております。
そして音を聞く(聴覚)、匂いを嗅ぐ(嗅覚)、味わう(味覚)や、バランス(平衡感)という領域は感覚器官として生活の質に関係するる機能を担っており、併せてこれらを含めた高次の認知機能や脳機能の発育にも強く関連しております。
これら各感覚器官は、こども達がこれからのの長い人生の中で素晴らしく発育し成長していく過程において、どれも欠くことの出来ない大切な役目を果たすことが期待されています。
また、その他にもくびには腺組織である唾液腺(耳下腺、顎下腺など)や甲状腺があって唾液やホルモンを分泌しており、摂食や消化、全身状態の維持など我々の日々の生活に深く関わっております。
これら耳鼻科の関与する領域とその機能は、生きていく上で欠くことの出来ないとても大切なものなのですが、その反面、子供のこれら対象部位は元々見えにくい場所にあったり、複雑な構造をしていたり、大きさが非常に小さかったりすることが多く、子供では特に評価に協力が得られにくかったりするため、より一層評価しにくいという特徴があります。
耳鼻科では、これらの対象領域を専門的に正確に診察・評価・確認させて頂くために、小さな部位では拡大スコープを使ったり、顕微鏡や、特殊なカメラを使用して診察をさせて頂いています。また、その機能の客観的評価には特殊な検査機器を使用して判定をしております。
また、非常に小さい部分で繊細な部位を診察・処置をさせて頂いているため、お子様が不用意に動いてしまわれると、不必要な傷が生じたり、その他の危険が生じる可能性があります。
その他にも例えば、お口の診察をしようとして、お口の中にお菓子が入っていたという場合、図らずもお菓子がおのどの奥に入っていってしまい、咳き込んで苦しくなるといったことも起こることがあるのです。
診察・処置に伴って、意図せずに極多少の出血や痛みを生じる可能性はこども・おとなに関わらず完全には否定できないのは事実ですが、、、避けることの出来うる出血・痛みなどは可能な限り防ぐことが基本となります。
このため、お子様を診察する場合には、危険防止のためにお子様をなるべく嫌がったり怖がったりすることの無いように日々工夫した上で、しっかり固定させて頂き、みみ・はな・のどを見せて頂いています。
また、保護者の皆様には、実際にはあまり問題となっていることは御座いませんが、お口の中のお菓子などは診察時には出しておいて頂くことが必要となります。
診察について、受診時のポイントページに耳鼻咽喉科で行われる様々な処置を受ける場合のポイントをすこし説明しております。
より安全で確実・迅速な診断と治療のために、今後ともご理解・ご協力を宜しくお願い申し上げます。
(このHPは小田原市JR鴨宮駅、ダイナシティウエスト北側駐車場に面したゆげ耳鼻咽喉科の”子供の病気と耳鼻咽喉科”についてのサテライトHPです。)