睡眠時無呼吸の診断
いびきや睡眠時無呼吸は自覚されにくく、ご家族が気づかれて受診されますので、診察時にはご家族に対して睡眠時の呼吸状況や睡眠状況、日中の活動状態、鼻呼吸・上気道の状態について確認することとなります。
睡眠時無呼吸症候群の確定診断と重症度判定を行い、また、睡眠時の睡眠の深度と循環・呼吸動態を確認する為には睡眠ポリグラフィー検査が必要となりますが、現状として全ての小児に対してポリグラフィー検査を行うこと困難です。
ポリグラフィー検査では脳波や眼電図、心電図等を併せて確認しますが、小児では成人スクリーニング用の簡易モニターやパルスオキシメーターを使用して血中の酸素濃度を自動解析することも有用です。
一般的に小児では前述の無呼吸低呼吸指数が1以上5未満を軽症、10未満を中等症、10以上を重症とします。
また、小児睡眠時呼吸障害QOL評価質問票であるOSA-18が指標として使用されており、60点以上で治療適応とされています。
その他、小児の場合には睡眠中の録画、音声録音、直接の観察も簡便で有益な資料となっており、最近では小児用多点感圧センサーシートの開発も注目されています。
むこきゅうのけんさ方法
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目で見てかくにん
口腔・鼻腔・咽頭などの状態を確認します。扁桃肥大がないかアレルギー性鼻炎が疑われないか、顎の大きさは小さくないか、アデノイド顔貌の有無や、胸郭変形を含め、確認致します。 -
触ってかくにん
喉頭を含め、頸部全域に腫脹があるのか、喉頭周囲・頸部のリンパ節の状態がどうか、喉頭の挙上・下降のタイミングに問題が無いか、、等を確認致します。 -
くだを入れてかくにん
お鼻から管を入れて、舌根部や咽頭・喉頭の各部位の状態とその動きを確認することがあります。その他腫瘍性病変等の有無を確認致します。 -
画像でかくにん
頭頸部X撮影を行う場合があり、CTやMRIといった首を輪切りにして内部の変化を確認する機械を使用して問題が無いかどうかを調べる事があります。 -
呼吸と換気の状況をかくにん
終夜睡眠ポリグラフ検査といって脳波・心電図・口と鼻の気流・胸部腹部運動などの様々なモニターを装着して眠りの深さ時間、無呼吸・低呼吸の有無、脈拍等をを確認することがありますが、全ての患児を調べることは困難であり、成人用簡易モニターやパルスオキシメーターの自動解析により確認します。 -
動画でかくにん
睡眠中の動画撮影は学会でも高い有用性が報告されており、簡便で有用です。スマホや携帯でいびきをビデオ撮影してご持参下さい。口呼吸や無呼吸の状態などを確認させて頂きます。 -
その他のかくにん方法
アレルギー性疾患の関与が疑われる場合には採血やキットを使用してして原因物質について確認を行います。ウィルス感染やその他の感染症等が疑われる場合にも採血して確認をすることがあります。