単純疱疹ウイルス性歯肉口内炎
単純疱疹ウイルスによる皮膚粘膜感染症で、1~4歳で感染しますが、ほとんどが不顕性となります。発症した場合には風邪症状とともに急性歯肉口内炎を生じて口腔前庭に融合するアフタの多発が認められます。
高熱や全身倦怠感、頸部リンパ節腫脹などを認めることもあります。
Ⅱ型感染は、産道感染により生ますが、重篤な感染症状を伴うことがあります。
検査として歯肉部からのぬぐい液によってウイルスの分離を行い、また、抗体価の測定を行います。。
日常臨床では全身症状と局所所見から診断しますが、場合によって経口摂取不良となって脱水を生じるために補液を行って、二次感染予防のために抗生剤を投与することがあります。
重症例や重症化の可能性がある場合は抗ウイルス薬を投与します。
口腔内病変についてはその他風疹、川崎病、猩紅熱などでイチゴ状舌や粘膜炎を生じ、薬剤性アレルギーにてアフタ等を認めることもあり、梅毒や結核による口内炎も稀に認めます。
おくちのけんさ方法
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目で見てかくにん
おくちの各部位の粘膜の状態を確認します。頬の内側や、舌の表面の性状、舌の裏側、歯肉、口蓋等に異常がないか、発赤や潰瘍、腫瘍等が出来ていないか、、確認致します。 -
触ってかくにん
口腔粘膜の状態、発赤腫脹や白苔の付着、腫脹の緊満度や出血しやすいのか、触ると膿が出てくるのか等を確認致します。 -
細胞や組織の状況をかくにん
口腔粘膜表面の粘液や腫れている部分の組織を取って、どのような細菌に感染しているのか、またはどのような状態の変化が認められるのかを確認します。 -
刺激してかくにん
唾液の分泌が正常範囲内なのか、味覚を正確に感じることが出来るのか等を確認します。 -
その他のかくにん方法
必要に応じてCTやMRIといった画像検査を行うことがあります。また、アレルギー性疾患が疑われる場合には採血して原因物質について確認を行います。ウィルス感染が疑われる場合にも採血して血清中の抗体価を確認することがあります。