補聴器外来の受診をお考えの方へ

  補聴器外来へは、ご本人の希望で受診される方をはじめ、ご家族の勧められて一緒に受診される方、会社や職場から勧められて検査治療希望で受診となられる方、補聴器販売店からご紹介頂く方もおられ、さまざまな患者様がお越しになられております。

  
難聴は少しずつ生じて行きます。本人以外からは分かりにくい部分もありますが、社会生活には徐々に不具合を感じ始めて行くことになります。

  この様なご高齢者に対し、ご家族が優しく気遣ってあげることで、
難聴を大した問題では無いと放置した場合に生じうる、様々なデメリットや問題、そして病気を予防して差し上げることも可能となり得ます。





  
ご家族から補聴器の使用をお勧めいただく場合、プライドを傷つけてしまうかもしれない、または怒らせてしまうかもしれない、拒絶されたら、、など、様々な不安がおありかもしれません。また、耳鼻科に受診することがあまりなかったので、不安を感じているという方もおられるかも知れません。  

  診察は特に痛みを伴うようなものはまずありません。簡単なみみ・はな・のどの診察の後、お耳の検査では、お耳を軽く塞いだり、ヘッドホンをしてボタンを押して頂くという、検診でも受けられたことがあるような、極めて単純なものが主体となります。

  
補聴器は眼鏡や杖と同じく、生活をより良く助けてくれる機器です。本来ならば、眼鏡と同じく、少しずつ機能(聴力)が低下し始めた時点で、さまざまな障害を防ぐためにも、より早めに使用を考慮すべき機器でもあるのです。

  ご高齢者の
難聴を放置することは、その場だけコミニュケーションの取りにくさを我慢すればいいという軽度な問題に留まりません。

  別のページにも記載しております様に、
将来的にはうつ病や認知症になったり、転倒のリスクが上がるとされております。聞こえの悪さの放置は、ご本人のみならず、周囲のご家族全員にとっても、望ましくない未来を呼び寄せてしまうことになるのです。

  高齢者の方の生活の質 (いわゆるQOL:Quality Of Life) を悪化させないため、そして
ひいてはご家族皆様全員の幸せな楽しい毎日の生活のために、ご家族からご高齢者へ、お耳の状態を検査する必要がある事を、お早めに少しずつお声かけ頂けると良いと思われます。


  まずは、血圧や糖尿病、高脂血症等の検診を内科さんで受けることがあるように、
”お耳の検診を受けてみましょうね。”というかたちで、ご高齢者に受診をお勧め頂くと宜しいかと思われます。