補聴器を装用するとそれまで聴力低下のために聞こえていなかった音が聞こえるようになります。このため、最初はうるさいと感じる方もいらっしゃいます。
しかしながら、近年主流となりましたデジタル式補聴器の多くでは、デジタル信号処理により、雑音だけを小さくしたり、聞きたい人の声をより大きく増強することが可能となっております。
そして、適切なフィッティング(調整)や定期的な機材のメンテナンスを行うことで、雑音の煩わしさは最小限に留めることが可能となっています。
補聴器からピーピーという音がしますが、故障でしょうか?
補聴器には音を集めるマイクと、増幅した音を耳に伝えるスピーカー(レシーバー)があります。イヤホンスピーカーから出た音をそのままマイクが拾ってしまう場合、音量の増強が繰り返される空回りのサイクルが始まり、ピーピーと音が鳴り始めます。
これはハウリングと呼ばれ、補聴器の継続装用が敬遠される大きな原因となっています。
ハウリングは補聴器が正しく耳に装着されていない場合の音漏れが原因です。これ防ぐためには正しく補聴器をお耳に留置し、それでも音漏れが有る場合には外耳道入り口の型どりをし、イヤーモールドを使用することが勧められます。
最近のデジタル補聴器では信号処理によりハウリングを防ぐ機能が備わっている機種も多く、また、RIC型・ポケット型の補聴器ではマイクとイヤホンが離れた位置にあるためにハウリングが起こりにくくなっています。
また、適切なフィッティングとメンテナンスによりハウリングを最小限にすることが可能となります。