花粉の生成と飛散開始時期

 春に飛散する”スギ花粉”は前年の夏の気象条件に大きな影響を受けます。

 花粉の飛散数は前年の6月から8月の日照時間や気温、降水量などに影響されるとされ、特に7 上旬から8月中旬にかけての期間の影響が大きくなっているとされます。

 花粉を飛ばすスギの雄花は、毎年
7月頃から作られ始めて10月頃にかけて成長します。そして、秋に気温が下がるとともに休眠し、そのまま1月頃まで活動を休止します。



 その後、年が明けるとともに雄花は休眠から目覚め、気温が高いほど早く開花して花粉が飛び出すのです。具体的には1月1日からの積算最高気温が東日本では300-350度になると花粉が飛び出すと言われております。

 花粉飛散開始については1平方センチメートルあたり1個以上花粉が飛散した日が2日以上続いたときに最初の飛散開始日となります。測定法として、落下した花粉を測定器にて調べる方法と、一定量の大気を吸引しその内の花粉数をカウントする方法などが有ります。

 花粉飛散数は大量飛散時には1平方センチメートルあたり数百個まで増加します。飛散時期の飛花粉散量のピークは通常飛散開始後3-4週間目に生じることが多いのですが、飛散開始後の気温があまり上がらないと、増加がはっきりせず長期飛散していく傾向が有ります。

 また、大量飛散年の翌年はスギ雄花の着花量が減少するという傾向が見られます。