幼小児の難聴

幼少児の難聴
 混合難聴児は1500~3000出生に対し1人認められると報告
 ハイリスク児において頻度が増加
 早期発見は、産科にて生下時自動ABR・耳音響放射にて新生児聴覚スクリーニング
 精密検査としてABR・ASSR・聴性行動反応聴力検査
 高度聴力低下が見つかった場合、補聴器使用と聴覚口話法習得で普通学級での習学可能
 補聴器の効果が乏しい場合、人工内耳手術

 難聴の種類
  先天性難聴
  後天性難聴
  周産期の問題による難聴
 先天性難聴の大半は原因不明
 遺伝形式
  常染色体劣性遺伝が約7割
  常染色体優性遺伝炎が約3割
  伴性遺伝が2%
 症候性先天性難聴
  難聴以外の病態を伴うもの
  眼症状を伴うもの、神経疾患・筋骨格系疾患・
    代謝疾患・腎疾患・染色体異常・内耳奇形等を伴うものがある
 非症候性先天性難聴
  伴わないもの
  約半数遺伝子変異が同定済み
   GJB2等が代表的

後天性難聴
 細菌感染による内耳炎、流行性耳下腺炎、単純ヘルペス感染等、
    アミノグリコシド系抗菌薬の副作用で生じるもの等
 周産期低出生体重や近親婚、
    新生児仮死や乳児呼吸不全等で出現率上昇
 両親のいずれかに難聴が認められる場合、出現率上昇
 風疹等の妊娠中のウイルス感染により出現率上昇
 先天性脳奇形や血液凝固因子異常による頭蓋内出血による
 顔面・顎・口腔・耳などの先天奇形に伴い伝音難聴・感音難聴
 新生児重症黄疸
  新生児では脳血液関門や液内耳関門が未熟
  ビリルビンが大脳基底核以外にラセン器感覚細胞をも障害する
  特に高音部に感音難聴を生じる事あり