外耳道疾患

外耳道疾患

外耳道閉鎖症
 先天性のものと後天性のものに分けられる
 中耳奇形を伴うこともある
 手術的に外耳道形成や鼓室の
形成術を行う

耳垢栓塞
 耳垢腺と皮脂腺の分泌物、剥落した上皮、埃などが固まり栓となって
外耳道を閉塞させたもの
 耳痛や難聴、耳閉塞感を生じるため除去する





外耳道異物
 小石・豆等や昆虫等が外耳道内に残留して異物となる
 違和感、難聴、耳鳴などを生じることがある
 
除去するために鉗子や鉤・耳洗銃などを使用する。

急性限局性外耳道炎(耳癤)
 主に
ブドウ球菌の感染により生じる軟骨部外耳道の炎症
 刺激により誘発される。
 外耳道皮膚の発赤腫脹と激しい耳痛を生じる
 耳周囲に放散したり開口時に増強したりする
 耳周囲のリンパ節も腫脹し、耳介の牽引時には疼痛増強する
 鎮痛薬を内服したり
抗菌薬を塗布または内服する。
 場合により
切開を行う

外耳道湿疹
 耳漏や消毒薬が刺激となり外耳道皮膚に湿疹が生じることがある
 耳介や外耳道入口部に発赤・湿潤・糜爛・水疱形成をきたす。
 掻痒感や疼痛を伴い、痂皮形成やリンパ節腫脹を生じる
 二次感染による外耳道炎や丹毒を生じることがある
 治療
  
ステロイド軟膏を塗布
  抗ヒスタミン薬の内服
  感染対策として抗生剤を使用することがある

外耳道真菌症
 骨部外耳道や鼓膜に真菌が寄生することがある
 掻痒感・閉塞感・疼痛や落屑物により聴力低下を生じる。
 
アスペルギルス属によるものが約8割
  その他カンジダ属により生じることがある。
 膜様落屑物を除去し、洗浄し、
抗真菌薬を塗布する

外耳道真珠腫
 外傷・先天性狭窄・誘引なく形成された外耳道の真珠腫
 疼痛や耳漏を認めることがある。





surfer’s ear
 習慣的な寒冷刺激によって生じた外耳道の
骨腫
 状況により手術的治療を考慮することがある。

外耳腫瘍
 耳介周囲
  線維腫や血管腫等を生じることがある
 外耳道
  骨腫や乳頭腫を生じることがある