花粉症の診断と検査

 花粉症を含むアレルギー性鼻炎の診断を行う場合、まず風邪による急性鼻炎や急性・慢性副鼻腔炎と鑑別する必要があります。

 くしゃみ、水様性鼻汁、鼻閉といった鼻の3症状が認められ、次の諸検査が陽性であれば花粉症の診断は確実となります。

 最終的には、問診を基本として鼻内粘膜の状態等を観察しつつ、総合的に検査結果を判定することとなります。

花粉症の検査の一部

 鼻汁好酸球数
  鼻汁を採取し花粉症で増加する鼻汁中の好酸球というアレルギーに関係する細胞の数を検討します。

 スクラッチテスト
   花粉エキスを腕に一滴たらし、針で軽い傷を付け、その後の皮膚の膨疹や発赤の有無を確認します。

 
 鼻誘発テスト
  花粉エキスを浸した紙を鼻粘膜に付着させ、花粉を吸い込んだときと同じ状態を作ります。その後、アレルギー諸症状の発現の有無を観察します。

 
 血清特異的IgE抗体検査
   血液内の血清中に含まれる花粉への特異的なIgE抗体の値を調べます。