耳介疾患

耳介疾患

奇形
 無耳症、小耳症、カップ耳、副耳等
 外耳・中耳は
同じ鰓弓 から派生する
  先天性外耳道閉鎖や中耳の発育不全を伴うことが多い
  耳胞から発生する内耳道奇形が合併することは少ない
 無耳症・小耳症
  肋軟骨を使用し
耳介形成が行われている
  外耳道形成も同時に行うことがある。
 
先天性耳瘻孔
  耳輪周囲に生じる瘻孔
  管腔内に蓄積した分泌物に感染を生じることがある
  
摘出術を行うことがある

耳介血腫
 機械刺激により生じる皮下または軟骨膜下の血腫
 レスリング選手や柔道家・力士等に多く認められる
 主に耳介上方に腫脹を生じ、波動を触れ痛みを伴うことあり
 内容物は血漿性が多く、吸収されることあり
 線維化を生じて瘢痕化し腫瘤となりうる
 
穿刺または切開を行い血腫を吸引除去して圧迫固定を行う

耳介軟骨膜炎
 ブドウ球菌や緑膿菌などの感染
 外傷・炎症や血腫後の化膿等によって生じる
 激しい疼痛とともに
耳介がびまん性に発赤腫脹
 治癒後に耳介の変形を生じる事あり
 
抗生剤投与
 軟骨炎壊死を防ぐため切開排膿を行うことがあ





耳性帯状疱疹
 水痘・帯状疱疹ウイルス
が三叉神経、顔面神経、舌咽神経、迷走神経等脳神経や頸神経を障害した時に生じる。
 発熱や違和感、疼痛に始まり、耳介や外耳道・頸部皮膚などに
紅斑と小水疱を伴い、潰瘍化した後、痂皮を残して治癒
 顔面神経が障害された場合、
顔面神経麻痺を生じる
 内耳神経が障害された場合、
難聴・めまい・耳鳴りなどを伴う
 ( Rumsay Hunt症候群)
 舌咽神経が障害された場合、耳痛・咽頭痛を生じる
 迷走神経が障害された場合、
嘔吐・徐脈・高血圧等を生じる
 治療
  
抗ウイルス薬を使用
  皮膚発疹や水疱に対しては外用薬を使用
  顔面神経麻痺に対して
ステロイドホルモンを投与
  程度が強い場合には、
顔面神経減荷術を行うことがある。

反復性多発性軟骨炎
 耳介の発赤・腫脹・疼痛を反復性・両側性に生じるもの
 鼻軟骨・気管軟骨等の炎症を併せて生じ得る
 軟骨の
多発炎症性疾患