その他喘鳴疾患

急性喉頭炎急性喉頭蓋炎声門下喉頭炎慢性喉頭炎声帯ポリープ声帯結節喉頭乳頭腫喉頭血管腫喉頭軟弱症喉頭横隔膜症声帯麻痺喉頭狭窄その他喘鳴疾患咽喉頭逆流症

その他小児喘鳴疾患

 気道狭窄により生じる連続狭窄音を喘鳴といい、上気道病変によるものを吸気性喘鳴、気管分岐部より末梢の下気道病変によるものを呼気性喘鳴といいます。
 
 原因として先天性と後天性のものがあり、乳児の場合には先天性のものを多く認めます。喉頭軟弱症、声帯麻痺、声門下狭窄の他、舌根部嚢胞、小顎症、巨舌・舌根沈下や口蓋裂、血管輪、気道異物、食道異物、縦隔腫瘍、咽後膿瘍、扁桃肥大、上咽頭腫瘍、頭蓋底髄膜腫瘤など、原因は様々となります。






 診断は原因疾患により様々であり、問診から診察を行い、侵襲の少ない検査から始めていきます。発症時期や経過、重症度から鑑別疾患を予想しつつ、呼吸状態を評価し、必要に応じて気道確保を行います。全身の診察からTreacher Collins症候群などの奇形症候群の有無を確認することも必要となります。聴診やファイバースコープ、単純X線、超音波検査、CT、MRI、嚥下機能検査等を行います。

 治療は哺乳障害・経口摂取障害の有無を確認し、全身状態の良くない場合には栄養管理を行います。次いで呼吸障害について必要に応じて経鼻エアウエィや気管切開を考慮します。
手術治療は原因に応じて行われます。

こうとうのけんさ方法

  1. 目で見てかくにん
     喉頭粘膜の状態を間接喉頭鏡という鏡を使用して確認します。前傾姿勢でお口を開けて頂き、お口に入れた鏡で喉頭蓋、披裂部、披裂喉頭蓋ヒダ、声帯、仮声帯等に異常がないか、発赤や潰瘍、腫瘍は出来ていないか、声帯の動きに問題が無いか等を確認致します。

  2. 触ってかくにん
     喉頭を含め、頸部全域に腫脹があるのか、喉頭周囲・頸部のリンパ節の状態がどうか、喉頭の挙上・下降のタイミングに問題が無いか、、等を確認致します。

  3. くだを入れてかくにん
     詳細を確認する必要がある場合には、お鼻から管を入れて、喉頭の各部位の状態とその動きを確認することがあります。その他にも手術の時には喉頭直達鏡といって、まっすぐな金属製の筒を入れて顕微鏡下に観察する事もあります。

  4. 超音波でかくにん
      超音波の検査機械を使用して喉頭周囲を含め頸部全域の腫脹の性状を確認する場合があります。病変と他の組織の境界面や病変内部の信号、病変を通過した後の信号の状況などを確認致します。

  5. 画像でかくにん
     喉頭のデジタル撮影や造影検査を行う場合があり、CTやMRIといった首を輪切りにして内部の変化を確認する機械を使用して問題が無いかどうかを調べる事があります。途中で造影剤といって、血管や血流のよい部分がよく区別出来るようにする注射をして確認する事もあります。

  6. 細胞や組織の状況をかくにん
     必要に応じて針を刺して細胞を取ったり、おくびのリンパ節自体を摘出して、顕微鏡下に細胞の状態を確認いたします。また、痰や粘液等を採取してどのような細菌に感染しているのか、またはどのような状態の変化が認められるのかを確認します。

  7. 音声機能のかくにん
     発声して頂いて、声の高さ・強さ・音色について確認致します。声がれ(嗄声)を認める場合、大まかな嗄声の状態、ガラガラ度合い、息漏れの程度、力のなさや、努力の程度などを確認致します。また、発声の持続時間がどの程度かを確認致します。

  8. 声帯粘膜の振動をかくにん
     声帯をストロボ撮影して、声帯振動の規則性や振幅、固定の有無、声帯の粘膜波動の状態や声門の閉鎖状況について確認することがあります。

  9. その他のかくにん方法
     アレルギー性疾患の関与が疑われる場合には採血して原因物質について確認を行います。ウィルス感染やその他の感染症等が疑われる場合にも採血して確認をすることがあります。

(このHPは小田原市JR鴨宮駅、ダイナシティウエスト北側駐車場に面したゆげ耳鼻咽喉科の”子供の病気と耳鼻咽喉科”についてのサテライトHPです。)

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